2017年10月クールのTBS日曜劇場枠で、池井戸潤さんの小説「陸王」が実写ドラマ化されることが決まっています。
「半沢直樹」や「ルーズヴェルト・ゲーム」、「下町ロケット」と池井戸作品を大ヒットさせたドラマ枠だけに、「陸王」への期待も高まりますね!
今回は、そんな「陸王」に登場する会社にモデル企業が存在するということで、実際にモデル企業があるのか検証していきたいと思います。
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ドラマ「陸王」について
ドラマ「陸王」は池井戸潤さんの最新作である小説「陸王」が原作のドラマです。そんな「陸王」はどのような物語なのでしょうか。
「陸王」の主人公である老舗足袋業者「こはぜ屋」の4代目社長である宮沢は、年々需要が減り続け資金繰りににも悩む日々を過ごしていました。
そんなとき、足袋のノウハウを生かした新たなランニングシューズを開発すること思いつきプロジェクトチームを立ち上げます。
会社の存続を懸けた異業種への参入でしたが、資金難や人材不足、大手メーカーとの対立などさまざまな困難にぶち当たります。
そんな試練を乗り越えて宮沢たちはランニングシューズの開発に邁進していきます。
先細りしていく零細企業が、足袋業者からシューズ産業へ乗り出し新たなランニングシューズの開発に奮闘しライバル社との争いにも立ち向かっていく物語なんです。
主演を務めるのはTBSの連ドラに20年ぶりに出演する役所広司さんということで、これは間違いなく面白いドラマになりそうです!
中小企業が大企業相手に下克上を叩きつけるという池井戸ワールドが全開のストーリーに盛り上がりを見せてくれることでしょう!!
>>陸王(ドラマ)のあらすじ、キャスト、相関図は?原作についても徹底解説!!
「陸王」に登場する会社にモデル企業があるって本当?
零細企業が生き残りをかけて、足袋の技術を最大限に活かしながらランニングシューズを開発するという物語である「陸王」。
作中に登場する老舗足袋メーカー「こはぜ屋」とライバルである大手シューズメーカー「アトランティス」にはある企業がモデルになったのではないかと世間では言われているようです。
「こはぜ屋」と「アトランティス」のモデルとなった企業とはどのような会社なのでしょうか。
こはぜ屋のモデル企業はきねや?
まずは主人公である足袋業者の社長・宮沢が経営する「こはぜ屋」のモデル企業が、埼玉県行田市にある「きねや」ではないかと言われています。
創業100年の歴史を持つ老舗足袋業者である「こはぜ屋」ですが、この「こはぜ屋」のモデル企業と言われている「きねや足袋株式会社」も1982年創業と長い歴史を持つ伝統の会社なんです。
もともと行田市は足袋作りが盛んだったようで、昔はたくさんの業者が存在したそうです。時代の流れと共に衰退し、生き残った数少ない足袋業者のひとつが「きねや」のようです。
行田市は田んぼアートで有名ですよね!ドラマ放送の記念に「陸王」の田んぼアートも作られたそうですよ♪
物語の舞台となる行田市には主人公である社長・宮沢の息子役に決まった山﨑賢人さんが訪れ、「きねや」で足袋作りなどを見学されたそうです。
そして「陸王」の小説を執筆するにあたり、池井戸さんも以前きねやに取材に訪れているそうなんです。
その件については2012年のきねやのブログニュースにも書かれてありますので間違いありません。
取材をしたからモデル企業であると直結するのは難しいですが、原作小説を読んだ方なら「きねや」をイメージさせる部分が多々あることは否定できないと思うのですが、いかがでしょうか。
アトランティスのモデル企業はアシックス?
「陸王」の物語のなかで、こはぜ屋が開発するランニングシューズ「陸王」を巡って対決することになる大手シューズメーカー「アトランティス」。
「アトランティス」は「こはぜ屋」のシューズ開発を妨害しようと工作するのですが、このライバル社「アトランティス」のモデル企業が「アシックス」ではないかとの噂もあります。
しかし「こはぜ屋」のモデルが「きねや」だとすると、「きねや」には大手シューズメーカーに妨害されたなんてことは実際にはありませんでしたので、この件に関しては単なる噂や憶測であることが言えそうです。
ただ、作中に登場するシューフィッターの村野尊彦のモデルと言われている人物がアシックスに40年以上勤務された三村仁司さんだと噂されることから、アシックスがライバル社との見方が強まったようですね。
>>【陸王】こはぜ屋の実在モデルはきねや足袋というメーカーだった!!
ランニングシューズにもモデルがある!?
「陸王」のなかで登場するランニングシューズ。マラソンをしている方からは「実際に使ってみたい!」という声が多く聞かれます。
マラソンではどの靴を使用するかで足への負担が大きく左右されますよね。そんな陸王のシューズとよく似たランニングシューズが実際にあるそうなのです!
実はそのシューズこそ、先ほど「こはぜ屋」のモデル企業と言われる「きねや」が開発したランニング足袋「MUTEKI」なのです。
伝統的な製法で作られた足袋そのものに天然ゴムソールを手縫いで縫い付けた“素足に近い人間本来の走り方”を追求したランニングシューズということで、無理なく走り方の改善をサポートしてくれるシューズなんです。
「陸王」は競技用を意識して作られていますが、「MUTEKI」は本番に使用するという訳ではなく、フォームの改善に使われることを意図したシューズのようですね。
さらに外見に関しては「MUTEKI」は足袋のようにつま先が分かれていますがですが、「陸王」はつま先を丸めたものとなっています。
このように「陸王」と「MUTEKI」は同じ物のように思われがちですが、実は異なる部分がたくさんあるのです。
老舗足袋メーカーが開発したランニングシューズという部分でしか共通部分はなさそうですね。
ちなみにランニング足袋は「きねや」が開発したというわけではなく、日本に靴がない時代には人々は足袋で普通に走っていたらしいのです。
しかしやはり丈夫ではなくすぐに穴が開いたり破けたりしてしまいますので、そこから足底が頑丈なランニングに適した足袋が開発されたそう。
知られていないだけで、意外とランニング足袋の歴史も長いようですね!
>>【陸王】キャストに竹内涼真が決定!ドラマではキーマンに!?
「陸王」のモデル企業について作者の反応は?
では、「陸王」のモデル企業が存在する噂について作者である池井戸さんはどのように思われているのでしょうか。
池井戸さんは、Twitterで「陸王」のモデルは存在しないとはっきり否定されているようです。
「きねや」さんには一度工場見学されただけで、「陸王」はあくまでもフィクションであり池井戸さんの創作であると明言されています。
しかも、とあるインタビューでは「陸王」の物語は“走る民族”と呼ばれるタラウマラ族を紹介した本に登場するの5本指スニーカーを見たことがきっかけで思いついたんだそうです。
確かに小説のなかで登場していましたね!すると偶然にも「きねや」では足袋のスニーカーを開発していたということで、いろんな偶然から「陸王」の物語が誕生したのですね!
>>【陸王】エキストラを豊橋市で大募集!9月23日~24日は豪華キャストに会えるチャンス!?
まとめ
「陸王」のモデル企業が「きねや」と「アシックス」であることについてまとめてきました。
「陸王」のモデル企業は存在しないという作者である池井戸さんのコメントがありましたが、“参考にした”と“モデルにした”との線引きが難しいなと感じます。
しかし、リアルなストーリーを描くために参考となる企業への取材を徹底して行い、そこから生み出される物語に私たちはいつも感動をもらっています。
ドラマ「陸王」でもそんな池井戸さんの熱いメッセージを受け止めながら楽しませてもらいたいと思います。
以上、
陸王のモデル企業はきねやとアシックス?
についてお伝えしました。
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